雨の記憶

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「魔女へと昇格すると魔法量が格段に増幅する。 魔法力をあげる為に行為に及ぶなんて話しも別段珍しく無い。 逆に男はヤると弱くなり、我慢する程強くなると言われている。」 「何でまた。」 「知らんけど、お前の貞操は俺が守る! 兎に角、仙任先輩と闘うつもりならその前に奴の情報を知っておけと言いたかったのだ。」 「余計な忠告ありがとう。」 「もう慣れたぜ、それが俺の解説魔法の役割だ。」   堤防に差し掛かる所で、上空より声がする。 「安心してよろしくてよ!飴野さん、私はあなたの姉の仇の一団ですわ。」                       「仙任先輩!!一体どうやってここに!?」 「私のお友達が居場所を教えてくれましたわ。 後は相合い傘で無駄話しをしながら歩いているものだから追い付くのも簡単でしたわ。」 仙任先輩は箒に跨がり宙を浮いていた。 制服とは異なり緑のドレスに着替えていた。 否、あれが奴の魔装。既に臨戦体制。 「魔女、殺すべし!」 飴野茉穂は叫ぶや否や突如、制服を脱衣!! 天から降りそそぐ雨と、足元の水溜まりがより集まって体にまとわり禍々しいオーラに包まれたかと思うと、それは漆黒のドレスへと換装された。
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