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「また血の雨を降らせてしまった…。」
「そうだな、タイトル変えるか?」
バトルを終えた俺達は雨宿りの為に歩道橋の下へと走る。
次第にドレスが溶け出して水に還ってゆく。
慌てて着替えを始める茉穂をよそに、俺は老婆に話しかけられた。
「フェッフェッフェ友達の魔女を倒したか、やりおるわ。」
「あんたは一体!?」
何を隠そう、飴野美子の死の真相を俺達に伝えたのもこの老婆である。
「先ずはおめでとう。褒美をあげるよ。えふおほ!」
「それもしかして笑い声か!?」
ちょっと気持ち悪い笑い方をして、老婆は黒い筒を此方に寄越す。
何だろう?
黒い紙が巻かれた手作りの望遠鏡みたいなやつ。
「その万華鏡は使用者の望む過去現在未来を見通す。」
「マジでか!」
俺は万華鏡を覗いて仰天する。
「あれ、それ何見てんの?」
着替えを終えた茉穂が俺に問う。
「いや、そこの婆さんが…」
振り向くと老婆の姿は既に無く、
雨は止んで虹が架かっていた。
「行くか、お前の姉の仇をきっと討とうぜ。」
「えっ、うん。どうしたの急に
」
戦いは続く。
俺達二人で雨の魔法少女だ!
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