6600人が本棚に入れています
本棚に追加
「それで僕と口をきいてくれなかったの? 僕はてっきりあの時きつい口調で孤月を諫めてしまったから、そのことで怒っているのかと思った」
「違う!」
冬弥は優しく孤月の頭をなでる。
「孤月が心配するようなことはなんにもないんだよ。それに、僕が孤月に対してそんなことをすると思う?」
孤月はそろりと顔をあげた。
「ほんとうか?」
冬弥は笑ってうなずく。
「怒っていないのか? わたしのことを消したりしないのか?」
「あたりまえじゃないか。もっと僕のことを信用して欲しいな。それに、僕たちはパートナーじゃないか」
「と、冬弥ぁ……」
冬弥の言葉に孤月は大粒の涙をぽろぽろとこぼす。
最初のコメントを投稿しよう!