第5章 潜入 悪霊の巣窟へ

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「それで僕と口をきいてくれなかったの? 僕はてっきりあの時きつい口調で孤月を諫めてしまったから、そのことで怒っているのかと思った」 「違う!」  冬弥は優しく孤月の頭をなでる。 「孤月が心配するようなことはなんにもないんだよ。それに、僕が孤月に対してそんなことをすると思う?」  孤月はそろりと顔をあげた。 「ほんとうか?」  冬弥は笑ってうなずく。 「怒っていないのか? わたしのことを消したりしないのか?」 「あたりまえじゃないか。もっと僕のことを信用して欲しいな。それに、僕たちはパートナーじゃないか」 「と、冬弥ぁ……」  冬弥の言葉に孤月は大粒の涙をぽろぽろとこぼす。
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