第10章 捕らわれた冬弥

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第10章 捕らわれた冬弥

 師匠と別れたその後、冬弥は美咲を車に乗せ、近くのファミレスに寄った。  大変な思いをした美咲を落ち着けさせたいと思ったのと、家に泊まった次の日から、彼女の様子がおかしくなってしまった理由を知るため。そして、これまでに起きた出来事を整理したいと思ったからだ。  席につき食事と飲み物を注文した後、常葉美咲は居住まいを正した。  泣きはらして腫れぼったい目をしていたものの、美咲の表情はすっきりとしているように見えた。 「あらためて冬弥さん、助けに来てくれてありがとうございました」 「お礼はいいよ。それに……」  まだ根本的に問題が解決したわけではないのだから。  冬弥の霊視で頭に浮かんだ18という数字。  それは、良くも悪くも18日後に、美咲が抱える問題に決着がつくという意味であることは間違いないはず。  さらに、師匠はこれ以上は悪いことは美咲には起きることはないと言った。  気休めでそんなことを口にする師匠ではない。  果たしてどうなるのか。
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