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第11章 呪念の応報
ごめんなさい――。
夫とはいつからこうなってしまったのだろう。
いつも、仕事で忙しい夫。
家にいること事態とても珍しいことで、そんな夫に私はいつも寂しい思いを抱いてきた。
食べてもらえるあてのない夫の夕飯を作っては食卓に並べ、ダイニングテーブルに座り夫の帰りを待ち続け今日も『夕飯はいらない』という素っ気ないメールを受け取るたび、私はうなだれた。
それでも毎日かかさず、家に帰ってくるかどうかもわからない夫の夕飯を作り、待ち続けた。
本当に仕事なのかどうかもわからない、夫の帰りを……
たまに夫が家に帰ってきても、まともに会話すらしようとはしない。そして、私はいつも不機嫌そうにしている夫の顔色ばかりをうかがっていた。
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