6.- LICHT -

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ミラはこちらを向き直り、先ほどよりも幾分か硬い表情をした。 「それで最後の転生者ですが、これに関しては、ギルドである程度のことが分かっております。そして、転生者をもつリヒト様には、お話ししないといけないことがございます。」 「というと?」 「はい。転生者というのは、ごく稀ではございますが、存在を確認しております。文字の通り、この世界とは異なる世界から転生したものに付く称号でございます。リヒト様は、先の占いで予知された方であるのではないのでしょうか。」 「うむ。そうじゃ。」 アスラが代わりにこたえる。 「やはり、そうなのですね。転生者は、この世界にはない新たな発明や、発展をさせる知識をもっている場合が多いため、転生者の称号を持つ方の所在を、ある程度のギルドで把握することになっているのです。ですから、リヒト様には申し訳ないのですが、定期的に当ギルドへお越しいただくようにお願いいたします。」 「それは、つまりギルドが監視をするということじゃな。」 アスラは不快な表情を浮かべた。
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