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リリーがカードを持ってきてくれたので、カードを受け取る。
その際、転生者の特典として得られる生活準備金として金貨3枚も渡された。
素直に受け取ったが、物の価値が分からず、手元にある金貨を眺め、アスラのほうを伺った。
「リヒト後で、お金の話をするが、それは中々の大金なのじゃ。とりあえず、金貨1枚を残し、あとはギルドに預けたほうがよい。また、手元に残す金貨1枚は銀貨10枚と換金してもらうほうがいいと思う。」
リヒトは素直に、カードとお金をリリーに渡し処理を頼んだ。
四人暮らしの標準的な暮らしをする者の一か月の収入が、銀貨2枚ほどであることを教えてもらい、いまさらながらに、手が震えた。
リヒトが今までの人生で見たことがないくらいの大金であったのだ。
「ミラ殿、なかなかの好待遇じゃが、これは最初だけか?」
「その通りでございます。転生者の多くは、住むところも、食べるものも、ゆかりの地もなにもありません。最初にお渡しすることで、転生者の方に衣食住を整えていただきたく思います。そして、これは私の個人的な願いですが、この街やこの世界を少しでも好きになって、毎日を楽しく過ごしていただきたいと思っています。」
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