0人が本棚に入れています
本棚に追加
4. - LICHT -
気持ちの良い目覚めであった。
食べ物のいいにおいがして、起きてそうそうお腹が鳴った。
リヒトは部屋から出ると、昨日のリビングへと足を向けた。
「おはよう。よくねむれたか。」
「うん。いいにおいで目が覚めた。」
「ちょうど、朝ご飯の支度ができた所じゃ。家でとれた野菜で、パン粥にしてみたが、たべられないものはあるか。」
リヒトは首を振ると、食卓に座る。
「頂きます。」
リヒトはアスラの作ってくれた朝食を、味わって食べる。
家でとれた野菜と言ったが、沢山の種類の野菜が入ったスープには、ひたひたになったパンがはいり、とてもおいしかった。
アスラもリヒトが食べる姿を眺めた後、同じ様に食事を取り始めた。
「ごちそうさま。とてもおいしかった。」
「うむ。」
二人はしばらく食休みとばかりに座っていたが、アスラがおもむろに切り出した。
「今日の予定なんじゃが、まずはギルドに行き、おぬしの身分証を発行してもらおうと思う。」
「ギルドって?」
「ギルドというのは、機関の事じゃ。こまった事等を持ち寄り、冒険者といわれる者たちへ依頼として頼む。そして、問題が解決したら、冒険者へ報酬を払う。依頼者と冒険者が直接話をするとこじれる場合があるから、ギルドが間に入るのじゃ。
そして、冒険者となり、仕事を受けるためには、身分証が必要で、どこかで身分証をつくれば、どの国でもそのまま使うことができるらしい。他にも登録すると便利なものもあるらしいが、そこら辺は後程、係の者に聞いたほうがいいじゃろう。」
アスラはこれから占いの時間だというので、時間をおいた後、お昼ご飯の頃を目指し、町へ向かうこととなった。
最初のコメントを投稿しよう!