「夏の声」 : 本編のあと、夏休みに入った直後の四人の話

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 にこにこと、向日葵みたいな、太陽をいっぱい集めた笑顔で言い切る。  スイカパーティーって何だろうな、とふと思っていると、遠山が「面白そうだね……」とか言い出していた。  仁羽はと見れば、大賛成というわけではないらしいけど、黙っている時点で別に反対じゃないんだろう。  成島は瞳にたくさんの輝きを溜めて、「スイカ割りとかする?」と誰に言うともなく尋ねている。 「ああ……いいよね、スイカ割り……うっかりで合法的に人を殴れるイベントだよね……」 「待て待て、何か不穏な発言が聞こえた」  それは俺の知ってるスイカ割りと違う、と突っ込んだら遠山はうっすらと笑った。  大丈夫、園田じゃないから……とか言ってるけど、それを言ってる時点ですでに標的がいることを教えているような……。暑さのせいか、それとも別の理由か、汗がたらりと流れる。 「成島でもないからね……」 「要するに俺じゃねえか」 「嫌だなぁ仁羽ってば……被害妄想だよ……」 「消去法で考えたら俺しかいねえだろ」 「まあ、仁羽の頭ならスイカより堅そうだし……」 「せめて最後まで否定しろよ」     
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