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にこにこと、向日葵みたいな、太陽をいっぱい集めた笑顔で言い切る。
スイカパーティーって何だろうな、とふと思っていると、遠山が「面白そうだね……」とか言い出していた。
仁羽はと見れば、大賛成というわけではないらしいけど、黙っている時点で別に反対じゃないんだろう。
成島は瞳にたくさんの輝きを溜めて、「スイカ割りとかする?」と誰に言うともなく尋ねている。
「ああ……いいよね、スイカ割り……うっかりで合法的に人を殴れるイベントだよね……」
「待て待て、何か不穏な発言が聞こえた」
それは俺の知ってるスイカ割りと違う、と突っ込んだら遠山はうっすらと笑った。
大丈夫、園田じゃないから……とか言ってるけど、それを言ってる時点ですでに標的がいることを教えているような……。暑さのせいか、それとも別の理由か、汗がたらりと流れる。
「成島でもないからね……」
「要するに俺じゃねえか」
「嫌だなぁ仁羽ってば……被害妄想だよ……」
「消去法で考えたら俺しかいねえだろ」
「まあ、仁羽の頭ならスイカより堅そうだし……」
「せめて最後まで否定しろよ」
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