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明るく言い放たれて、思わず笑ってしまう。どんな答えだったとしても、きっと成島は「お祝いしよう」と言うんだろう。
どんな時も、小さなお祝いの種を見つけて、いっぱいに咲かせてくれるんだろう。それがたぶん、成島なのだ。
「ねぇねぇ、それじゃスイカ割り以外に何があったらいいかなぁ?」
何だかんだとやりあっていた仁羽と遠山に向けて、今までのやり取りを一切無視した成島が問いを投げる。
やっぱりスイカ料理が必要かな、だけどスイカ料理って何があるのかな、デザートくらいしか思いつかないよね、とか。
「俺もデザートくらいしか思いつかないなー。何か、スイカをくりぬいて、皮ごとボウルみたいにするフルーツポンチとか見たことあるよ」
一応、というわけでアイディアを出してみたら、「わー、何か面白そう」と成島がうなずいている。それから、涼しそうだしねぇ、と続けるので、心からうなずく。
うん、何かフルーツポンチって涼しそう。想像だけでも涼しくなりたい。
「……スイカ料理っていうと……何か……焼きスイカっていうのが……あるらしいよ……?」
ぼそぼそと言う遠山曰く、普通に野菜を焼くのと同じ感じでスイカを焼く料理があるらしい。うん、まあ、食材なわけだし焼こうと思えば焼けるわけだし、それはそれであり……なのか?
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