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俺だってその提案は面白そうだったから、「いいじゃん」と同意する。ジュースなんて作ったことないから、楽しそう。
「……まあ、スイカならすぐジュースになりそうだしね……」
水分いっぱいだから……とうにゃうにゃ遠山も言っているので、反対ではないんだろう。
でも、スイカジュースってどうやって作るんだろうな、まさかミキサーかけるだけじゃないよな、と思ったので聞いてみる。
「ねぇ仁羽、スイカジュースってどうやって作んの?」
「知るかよ」
ばっさり切り捨てられたけど、スイカに砂糖でも混ぜてミキサーかければいいんじゃねえの、と付け加えてくれる辺り、わりと仁羽はやさしい。
「そっか、ミキサーかー。お母さんが持ってると思うんだよね」
何やら成島は、本格的にスイカパーティーの計画を立て始めているらしい。本当に成島はやることが早いというか行動派だ。
遠山も遠山で、「スイカたくさんあるなら……場所も必要だね……」とか言っているし、段々とスイカパーティーが具体的になっていく。
「……本気でやるつもりかよ」
あれこれと場所やら必要なものやらを並べ立て始める遠山と成島に、仁羽がぼそりと言葉を落とす。
うんざりしているようにも、嫌そうに言っているようにも聞こえなくもなかったけど、たぶんそうじゃないんだろう。
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