第1話 アダムとイブ

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君は望んだことがあるだろうか? 圧倒的な権力を。圧倒的な力を。圧倒的な魔導を。 それは人知を超えた存在。今の人間にはたどり着くことができなかった存在。 もしも、それを手にした時。人は何を考えるのだろうか。 支配か?虐殺か?戦争か? いや...全てだ。 今から20世紀も前、人は魔導を手に入れる。 アダムとイブは、悪魔と契約を交わし、「命」と「魔力」を手に入れた。 それは、この世界の人間という文化の誕生であると共に、崩壊へのカウントダウンの始まりだった。 アダムとイブが手に入れた「命」は、長い年月をかけて分裂し、それが新しい「命」として誕生する。やがて形を成した「命」は「人間」へと姿を変えた。けれど、その「命」の中には若干の「魔力」が混ざっていた。 そんなことはつゆ知らず、人間達は自らの進化を遂げていく。 石を使い、火を使い、鉄を使う。工夫をこらし、学んでいく。 時間が経つにつれて、人間達に「心」が宿るようになった。 喜び、怒り、哀しみ、楽しみ。日々、様々な感情を持ち始めた人間。 その姿を見て危惧する者達がいた。 それは、神々達だ。 世界の概念を変える力を持つ神々。     
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