とある滅びゆく国の小学生

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「たしかに、もはやこんな戦闘、続けても仕方ないんだと思う。わたしも、正直終わりにしたいさ」  総司令の言葉がが俺に飛んでくる。俺は足を止めた。 「だが、我々はあの子たちを戦争の道具にするために育ててしまった」  総司令は淡々と話し続ける。 「たぶん、この国は全員が死なないと戦争を終われないんだと思う」  全員が死ぬまで戦争を続ける。いままでの状態からそんな感じの状態なんだろうと思ってはいたが、まさか、本当だったとは。 「なあ、森田。私はこの国を滅ぼす方向に進め続けなければならない。それでも、私についてきてくれるか?」  総司令が私の背中に問いかける。 「当たり前です」  そういって俺は振り返る。 「私はあなたの国の住人です。最後まであなたについていきます」  そう言って俺は、扉を開けて部屋の外に踏み出す。 「すまない……」  閉じる扉の向こうから、総司令の静かな声が聞こえてきた。
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