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迎え。
滅ぼせ。
折れ。
滅びに祈れ。
コフィンズを。
殺せ。葬れ。消せ。滅せ。
全てが鮮明に見える。
地獄協会。忌々しい地に滅びの影が落ちている。
それらは全て腕の群れによるもの。
向かうはコフィンズ。キルコ・コフィンズ。
折っても折っても立ち上がる。未だ闇に屈することのない死神へ、拒むことのできない滅亡を捧げる為。
マーロウの無数の腕が悍ましく蠢く。
わかる。全てが鮮明にわかる。
キルコ・コフィンズを含む死神、そして負傷者、要人が隠れている空間。
わかる。立ち上がったはいいが、未だ回復しきっていない魔力。立ち直ったはいいが、未だ抜けていない恐怖心。
「ひ、ハ、ヒヒひひヒヒ!! 虚勢ジャアないか! コフィンズ!」
全てを灰に帰す為に。マーロウはその建物に狙いをつけ――――――
「悪いけど、私の友達はまだ疲れているの」
「休憩の邪魔しないでくれるかしら~」
青い閃光。獰猛なエンジン音。
唐突に。黒い腕、滅びの軍勢は、覚えのある魔力によって三分の一近くがかき消された。
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