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そんなところが嫌い
※高校生同士
「それでね、里香ちゃんはね、ちょっと悪い感じの男が好きなんだって。」
明らかに語尾にハートマークが付いている調子で僕に話す壮太。
壮太はこっそりとため息をついた僕に気付かず、里香ちゃんとやらがいかに可愛いいかを熱弁している。
壮太は、モデル張の外見をもつ僕の幼馴染だ。
顔よし、スタイル良し、おまけに勉強も出来、運動神経も抜群だ。
それに引き換え僕は、顔も平凡、身長は伸び悩んで高ニだって言うのに165cm、日ごろの努力により勉強はそこそこできるけれど、スポーツはからっきし。
壮太と不釣り合いもいいところだ。
そんな僕にできることとと言えば、里香ちゃん、沙耶ちゃん、マリちゃん、文音ちゃん…と歴代、壮太が好きになった子たちの話を友達として聞くくらい。(壮太はかっこいいから、好きな子イコールお付き合いした子ということなんだけどね。)
今も、狙っている里香ちゃんの話をしている。
壮太は、恋愛体質?というか何というか、好きになった子の好みに合わせようと必死になって、ファッションや、言葉遣いを変える。
(僕だったら、いつもの壮太が一番いいと思うのに……。)
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