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「あっ君、また同じクラスだね!」
「席、また隣!宜しくね、あっ君。」
小学校6年生まで2回のクラス分けがあったが、夏希とは全部一緒のクラスになった。しかも、新学期の座席は、誕生日が早い順番だった。何と、夏希と僕は同じ、4月2日の誕生日だった。なので小学校3年生から6年生まで新学期は隣の席になったのだった。
勉強も運動もどちらも得意な夏希は、僕と勝負するのが好きだった。お互い色々なことで競争しあってきた。勝敗は殆ど夏希が勝っていた。
「あ!あっ君。今回も同じクラス!宜しくね。」
中学校にあがり、小学校の3クラスから7クラスまで増えたが、また夏希と同じクラスになった。名前順に席は並ぶようになり、さすがに隣の席になることはなかった。
「あっ君のお姉さん、生徒会長なんだね。カッコいいなぁ。私も学級会長になろうかな。」
誰とでも隔てなく話ができる夏希は、学級会長になり、益々男女ともに人気者になった。夏希がニコッと笑うと、嫌な気分になるヤツはいなかった。周りに夏希のこと、可愛いなという男がでてくるようになった気がした。
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