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「あっ君、凄い!また同じクラスなんだね。」
真新しい高校の制服を着て、クラスの名簿が貼り付けてある掲示板を見た夏希が僕のところにやって来た。密かに僕はガッツポーズをした。小学校から9年間、夏希と同じクラスになる。もう、これは運命じゃないのかと思ってしまう。高鳴る鼓動を止めることはできなくなってきた。
高校の制服姿の夏希は、更に女性らしくなっていた。いつも2つに結んでいた肩まである髪も下ろし、顔も少し化粧をしているようだった。
「あの子、メチャクチャ可愛いな。特に、笑った顔がマジでいいよな!」
そんな声がチラホラ聞こえてくるようになった。
僕は焦り始めた。今まで、夏希が付き合ったと聞いたことはないが、いつかは、そんな日が来てしまうような気がした。
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