0人が本棚に入れています
本棚に追加
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
翌日。家で目が覚めると何と無く感じた。
昨日までとは世界が違うと。私はベットから上体を起こし。
「まるで、世界が私の勇気を応援してくれている…。」
朝特有の寝ぼけ眼で、とてつもなく馬鹿な事を口ずさんだ気がする。
そしてそれは間違いじゃない。私はハッキリとしてきた頭で
今の出来事を反芻する前に、顔を洗いに洗面台へと向かう。
身支度を済ませて、学校へと向かう道中。
何時もと同じ通学路のはずなのに。世界が違って見えてくる。
学校に着いてもそれは変わらず、見慣れた教室さえも違うと見えた。
その日は確かに、私には世界が何時もと違って見え。
「(こんな世界で、彼はどう見えるのかな。)」
なんて。私は呑気に考えながら教室で彼を待った。
本当に世界は違っていた様で。
その日。彼は珍しく学校を休んだ。
珍しい事は続き。
次の日のには学校で臨時の朝礼が開かれ、
全校生徒が体育館へと集められて。
『えー…昨日本校の生徒が登校中に───』
校長先生が何事かを話し始めた。
内容は、“彼が昨日交通事故で無くなった。”と言う話。
世界の何処かで誰かは亡くなっている。
最初のコメントを投稿しよう!