刀使いの巫女の妖退治

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 一年の廊下を歩いていた楓、するとどこからか不思議な力を感じた。それは 妖気にも似た気配だった。  一番奥の部屋に来た楓。 「ここね」  部屋のドアを開けた。そこにはいたるところにオカルト系のグッズなどが 置いてあり、カーテンが閉ざされ、暗くなっていた。 「誰もいない?」  そこには中心の机に大きな壺やビンなどがあったが、誰もいなかった。すると どこからか声が聞こえて来た。 「そこで何してるの?」 「!?誰だ」 「それはこっちのセリフよ」  楓の後ろから現れたのは女子生徒だったが、頭に黒の帽子を かぶっていた。しかも、黒のマントもつけている。 「巫女姿。あんたが噂の朝霧神社の巫女ね」 「ええ。それであなたは?」 「私は黒川マリナ。魔法使いだ」 「魔法使い?そんなのいるわけないでしょう」 「疑うのはわかる。だがしかし、私は魔女の末裔。うちは代々魔法を 使う一族だ。今それを見せてやろう」  マリナは手を出した。すると、どこからか箒が飛んできてそれを つかむ。そして、呪文のようなものを唱え。 「ライトニング!!」  マリナの手から電撃が走った。すると、消えていた電気がつき 部屋が明るくなった。 「!?まさか、本当に?」 「その通り。私は魔法使い。そして、この町を救うためにやって来た」 「町を救う。もしかして、私と同じ?」 「まぁ同業者だな。でも、私が来たのにはちゃんとした目的がある」 「目的」 「そう。この町いると言われている、魔女を倒す為だ」 「魔女!?この町に?妖や霊ならいるけど魔女なんて」 「確かだよ。その魔女はここにいる。だから、私の邪魔しないでくれよ」 「邪魔なんかしない。私は私のやり方でこの町を守るわ」 「おう、頑張れよ」  楓は教室を出た。おかしな魔法使いだったと思いながら 見回りをしてから家に帰った。  家は神社の隣にあり、楓は帰ってすぐお風呂に入る。それから 食事をして、部屋で勉強をする。寝る前に神社に行き、あたりを 見回る。  それが楓の日常だった。
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