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翌日、学校で妙な噂が流れていた。それは夕方頃にとある部屋に入ると
誰も出てこなくなるという噂だ。
この学校には霊の存在は皆知っている。オカルト現象が起きても
不思議ではない。皆は怖いが。
「楓さん。今いいですか?」
「何?」
「あの、今噂になってるんですけど」
「知ってるわ。入ったら出られない教室でしょ」
「え、ええ。それって本当なんですか?」
「まぁあり得るわね。その教室に悪魔か化け狐的なものが存在したら
捕まってる可能性は高いわ」
「じゃ、じゃぁやっぱり本当うだったんだ」
「どうしよう、間違ってそこに入ったら」
「わかったわ。私が調べるからそれらしいところには近づかないようにね」
「あ、ありがとう楓さん」
楓は次の休み時間に先に職員室に向かった。そこで噂の事を先生に
話、被害にあった生徒がいないか確認した。
「そうだな、誰かがいなくなったという報告はないな。それに
それは噂だろ朝霧」
「ええ。私も確認はしてないので、これから調べます」
「そうか悪いな。いつも守ってもらって」
「いえ、これが仕事ですから」
職員室を出て、校内を散策する。チャイムが鳴り、授業が始まるが
楓はそのまま見回りをした。
すると、どこからか怪しい気配を感じた。その気配の場所に
向かう。
そこは三年生の教室がある廊下だ。一番奥には音楽室がある。その前には
準備室。その逆の奥には使われていない教室がある。
その使われていない教室の方に行く。そこから妖気がもれていた。
「ここか。開かないわね」
この部屋は使われてないので鍵がかかっている。
「しかたないか」
楓は手に霊気をためた。そして、強引にドアを開けた。するとそこには
何故か鏡が多く並んでいた。
「なるほど。これが原因ね」
「そうみたいだな」
「!?」
いきなり後ろから声が聞こえた。そこにはマリナの姿があった。
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