世界で一番下手な嘘
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私はその花束を受け取り、「はいっ」と返事をした。 「よかった……」 「やっぱり、ナオキに嘘は似合わへんわ」 「えっ? 俺嘘ついたことないで」 「ようゆーわ。1年前……」 言いかけて、やめた。 さっきの言葉で、あの嘘は帳消し。 「ないやろ? 俺が嘘ついたことなんて」 「……うん。ないない」 そう、私は嘘をついて笑った。
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