白いブーケ

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翌日、彼女の好きなガーベラの小さなブーケと、ケーキを持って、彼女の住むアパートに向かった。 ピンポーン。 「お誕生日おめでとう。はいこれ、プレゼントのお花とケーキ。」 「うわっ、ありがとう。このガーベラ、かわいいー。さあ、あがって。」 いつものリビングに通される。北欧風の家具や色で統一された心地よい部屋。黄緑色のソファにオレンジとモノトーン柄の2つのクッションを前後にずらしておいているあたりはいつもながらおしゃれ。壁にはアンディ・ウォホールのイラスト画が2枚、対に飾られていた。 その先、部屋の隅に目をやると、これらの北欧テイストとは全く不似合いな高校時代から使っている勉強机と本棚が置かれていた。机の前面の棚にも本棚にも株や投資関係、それに投資先のいろんな業界関連の本がぎっしりとつまっている。努力家の彼女らしいな。 「ちょっと待っててね。今、お茶出すね。あっ、ケーキだから、紅茶の方がいいか。」 台所から声が聞こえる。声の方へ顔を向けると、ダイニングテーブルが目に入った。次の瞬間、その上に飾ってあるお花に目が釘付けになった。
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