5食目 ペンダント

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平日午後20時、先に入浴をすませた私は自室にいるであろうミツの部屋をノックした。 「ミツーお風呂次いいよ」 そう声をかけたのだが、返事が返ってこずもう一度ノックをしてドアを開けるとベッドの上で、本を広げた状態でミツが眠っていたのだ。 珍しいと思いながらも、本に変な折り目がつかないようにとそっとミツの手から本を取ると、その下に幾何学模様の美しい木の欠片みたいなものがあった。 それは、革紐でミツの首にかけられていて、ミツってペンダントとか着けるんだなと思いながらそっと触れてみると、ツルリとした感触が指に伝わる。 その瞬間、ミツが身じろぎをしたので慌てて指を離すと、ミツは目を開けることなくすうすうと寝息を立て始めて、悪いことをしたわけではないけれどちょっとホッとした。 そうだ、今回はペンダントをテーマに怪談を書いてみよう。 そう思い、私はミツに毛布をかけてあげて電気を消してから自室に戻り、スマホを取り出してから文字を打ち込むのだった。
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