45人が本棚に入れています
本棚に追加
/711ページ
「……明日の午前中にでもケビンへ電話しよう、香澄。“来月からしばらくお世話になります”って」
「メグ……それってつまり、“私と一緒に来てくれる”ってこと!?」
「もちろんよ、他ならぬあなたの頼みだもの。多少の無理はするつもりよ!」
マーガレットは彼女を歓迎する意味を込め、両手で香澄を優しく抱きしめる。最初はびっくりした香澄だったが、抵抗することなく、彼女もマーガレットを抱きしめていた。
「でも私……香澄みたいに頭良くないから迷惑かけるかもしれないけど……いい?」
「あなたがいい加減なのは、今に始まったことじゃないでしょ!? いつも通りに接してくれればいいのよ」
「あぁ~、そういうこと言う? ……だったら私もあなたの秘密、みんなにばらすわよ!?」
突拍子もない発言をするマーガレットに対し、思い当たる節がない香澄。
「学校では優等生の香澄も、実は寂しがり屋だってことよ。さっきの“お願い、メグ……”って言っていた時の顔、可愛かったわよ!」
普段見せることのない表情を見せた香澄に、“可愛かったわよ”と言いつつも、彼女をからかっている。
「ち、ちょっとメグ!? 私は別に寂しがり屋じゃないわ。変なこと言わないでよ」
「照れない、照れない。……何だったら、今日は一緒のベッドで寝る? 寂しがり屋の香澄?」
「……いい加減にしなさい、メグ!」
そんな他愛のない会話を楽しみながら、彼女たちは楽しい夜の時間を過ごしていた。
最初のコメントを投稿しよう!