2章 個人的な教育実習の依頼

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 翌日朝食を食べ終えた香澄とマーガレットは、早速ハリソン夫妻の自宅へ電話をした。すでに心を決めた香澄は、一目散に彼へ連絡する。  香澄から“しばらくお世話になります”と電話で聞いたケビンはとても喜んでおり、“さっそく今日にも、大学で手続きを済ませるよ”と気持ちが高揚しているようだ。“メグも同居する予定ですが、よろしいですか?”と尋ねるが、“メグだったらOKだよ”と快く承諾してくれた。要件を伝えた後で電話を切ると、横にいたマーガレットは香澄にウィンクを返した。 「やったね、香澄! とりあえずこれで一安心って感じかな?」 「ありがとう、メグ。……そうね、引越しの段取りは“詳細が分かり次第、こちらから連絡する”って言っていたから」  来月からの予定が決まった2人は、彼からの連絡を心待ちにして、大学2年生最後の5月の日々を過ごしていた。
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