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まさか今日はしないつもりか?禁欲させたから俺に復讐とか?
自分から誘うのは恥ずかしいが、うーん…飛鳥の考えが分からない。
「優紀、流すぞ」
「お…おう」
飛鳥のシャンプーは気持ちよくて、髪に付いた泡を流される。
次は身体だな、と妙に色っぽい声で耳元で囁くから期待に胸がドキドキと早まる。
そして俺は今、湯船に肩まで浸かって暖まっていた。
…いい湯だな…ハッ、つい年寄りな事を考えてしまった!いやいや違うだろ。
数分前までは身体を洗うという名目でいろいろな事をするかと思っていたが、普通に身体を洗われた。
丁寧に指先まで洗ってもらうなんてまるで何処かの国の王様みたいだなとボーッと現実逃避をした。
俺が感じる場所にはわざと触れていない、身体を洗われて俺が反応してるのに気付いてる筈なのに…
そして今飛鳥は自分の身体を洗っていた、俺はそれを湯船の中から見つめていた。
お礼に俺がやってやると言ったが今日は俺を甘やかすと拒否された。
もう十分甘やかされたから普通の飛鳥に戻れと目で訴えた。
俺ってちょっと強引な飛鳥の方がいいんだな。
「優紀、今は甘やかし期間だからそんな顔してもダメだ」
「……そんな顔って何だよ」
「いじめてほしそうな顔」
飛鳥に笑われ顔を赤くする、飛鳥より俺の方が欲求不満なのが不満だった。
ふてくされていたら飛鳥が湯船に入ってきた。
いくら普通の家庭の風呂より少し広くても、大の男二人だとやっぱり狭いな。
飛鳥の足の間に座り後ろから抱き締められる。
こんなに近くにいるのに深くまで繋がれないのか。
飛鳥の手を強く握ると応えるように抱きしめる力が少し強まった。
「…飛鳥、もう出よう」
「我慢出来なくなった?」
「うん」
耳元から聞こえる甘い誘惑に素直に頷いた。
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