1章 D Dream of Tail -2- 『雨を降らせる龍と集い』

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 駆逐と同等に重要なのが魔物の研究や保護と考えられていて、多くの国家や企業が合資しディックをバックアップしているんだ。魔物から新薬や新技術開発が生まれることも良くあるみたい。  基本的にディックから魔物退治や保護、監視、調査などの仕事をうけて公務員のD3Sは動くのだけど、中にはフリースタイルというランクの設定された個人のプロや、資格としてDSERに所属する別の専門家も存在する。  魔物問題に向けてあらかじめ厳しい訓練と試験を経て、取り扱い許可を得ているD3Sは、仕事においては比較的自由度が高い。その分D3S公務員試験は結構敷居も高いんだけどね。  試験を受けるにお金はかからないけど軍隊並みの実技訓練とニホンの大学試験(受かるのが難しいという比喩だそうだ)以上の知識を必要とされ、厳しい人格適合性までもチェックされる。  許可証を得ても数年おきに更新試験があるよ。 それらの厳しい条件をクリアし、D3Sになったからといって、ディックの許可無しに魔物に関わる事は許されていない。  一番の問題はD3Sはディックによって規定されている『魔物』にしか強権を振るう事が出来ないと言う事。  ようするに、本来実在していない、ディックで『魔物』と認定していない魔物『ドラゴン』をD3Sは探求してはならないという事になる。     
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