かみさま

2/2
前へ
/3ページ
次へ
学校の天井から蜘蛛の糸 一筋たらされる その糸は細すぎて 人には掴めるはずもなく その糸は純粋すぎて 生きてる間には見えるはずもなく 教室の中心にありながら 僕の目の前にありながら 掴ませる気など無い 救う気など無い 事務的な蜘蛛の糸 一筋垂らされる 毎日3回 5分間 地上に下ろしている 掴ませぬよう 救わぬよう 神様は下ろしている 蓮の上のレイシスト 人種 目の色 肌の色 気に食わなかったら 地獄行き 可愛い子なら 天国へ 僕の前に垂らされた蜘蛛の糸 小指に巻き付け ちょんぎった 実に容易く切れてった ゴミ屑みたいな蜘蛛の糸 前のあいつに擦り付ける 希望を与えた蜘蛛の糸 救ってくれよ 神様だろ? 絶望に変わった蜘蛛の糸 悪人だったな 昔からさ こんな世界じゃ生きてけねぇ こんな世界じゃ神はいねぇ こんな世界は腐ってる 排気ガスで汚れた蜘蛛の糸 神様今日もご機嫌に 僕の思考を覗き見る 気に食わないから 地獄行き 覚悟してろと 高笑い
/3ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加