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原初の森と番人
この世界にはいくつもの伝説がある。これはそのうちの1つ、ゲートと呼ばれる扉に纏わる話だ。その扉はこの世界全ての事柄の理を司り、それはこの世界を統べる覇者にもなれるほどに強大な力を持っていた。世界に散らばった4つに分割されたゲートは番人と呼ばれるものたちによって護られていた。
そしてここにも1人。4つのゲートの内、最も重要なゲートを護る番人がいたー
「ん…」
ゆるゆると重い瞼を持ち上げてる少女。気怠げな表情でノロノロと起き上がり、身支度を整えるべく動き出す。
テキパキと衣服の着崩れを整えると、その上から先ほどまで布団代わりにしていた茶色の丈の長いローブを袖に腕を通しフワリと羽織る。そして、好き勝手に跳ねさせているままの肩にかかるか否かほどの美しいマリンブルーの髪をハーフトップにして穴ぐらから外に出る。
彼女は、この島にある国のうち3分の1を占める広大な森にいる。その森の名は原初森。そして ここには、伝説の中でも特に我が手にと欲する者が多い、ゲートと呼ばれる扉があった。
ゲートには必ず守護する番人がおり、侵入者に鉄槌を下していた。
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