雨は嫌い。

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「あなたはどうしてここに?」 「悠生(はるき)」 「はぁ?」 「なんか気持ちわりぃから悠生(はるき)って呼んで」  見た目に反して性格をしているらしい。  ……とてもめんどくさい。 「……話が進まないんだけど。まぁいいか。わかった」 「ん」 「悠生はなんであんなところにいたの?」 「?」  仕切り直してもう一度。 「何って見りゃ分かるでしょ。泳いでた」 「雨の中?」 「どーせ濡れるんだから関係ない」 「危ないでしょ!」 「んー…」  考えるような素振りをみせる。  ここ、考えるようなとこじゃないから。 「……いや、酷くなってきたからそろそろあがろうと思ってたとこ」  嘘つけ!  キリッとした表情をつくって、その無駄にいい顔で誤魔化そうとしない!  あの様子だと、私が来なかったらいつまでたってもやっていたに違いない。 「……それよりさ、いつまでその格好でいるわけ?」 「こっちのセリフなんですけど?」 「だってそれ、いいの?」  悠生が私の体を指差して言う。  その先には、濡れて透けた制服……微妙に下着が見えていた。  恥ずかしいのもあるが、何より…… 「俺の体操服、貸そうか?あ、大丈夫。洗濯してまだ着てないやつだから」     
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