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「おい人間、こんな時間に何故ここにいる」
ムツヤは夜の闇に包まれて月明かりに照らされていた。
気を失っていたはずだがその足はしっかりと大地を踏みしめて立っている。
そんなムツヤの周りを緑色の肌をした人が囲んでいた。相手は今にも斬り殺さんばかりの殺気を帯びていた。
「あ、え、あーっと、は、はじめましで私はムツヤと言います」
「貴様ふざけているのか」
あれとムツヤは思う。
言い方がおかしかったのか、原因は分からないがどうやら相手を怒らせてしまったらしい。
「いいか、質問をしている、何故ここに居る」
目の前の緑色の人間がそう言った。緑色…… ムツヤは目の前の人間をじっと見る。
変な形の耳と少し低めの鼻と、下顎から覗く牙。もしかして
「わかった、オーグだろ、オーグ!」
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