11人が本棚に入れています
本棚に追加
11月だった。
世間はクリスマス、大晦日、お正月と浮かれ騒ぎ物入りの季節。私は12月は誕生日もある。また今回も大きな不安を抱えて過ごす年末年始かと気分が沈んだ。
年が明けて1月。国保より私の扶養に入る方が得策という考えから上司に恥を偲んで我が家の窮状を打ち明ける。ついでに夫のアルバイトの口利きまでしてもらうが、失業給付の関係もあり断念。扶養も難しいということで国保に。
聞いてもらってもいいかな?というから聞いたのに、結果的には私が恥ずかしい思いをして終わった。
「ろくな話がないじゃないか。そんなんで暮らしていけないだろ?」
「お前とお前の上司が勝手に決めて。面接行くだけは行くけどな。」
思い出したくもないそんな会話の数々。結局いろいろ調べてもらったけれど、これ以上は会社に迷惑をかけるだけだなとそれ以上、紹介してもらうのは断念した。
そんなやり取りをしている中で同僚にも伏せておくことが難しく、亭主のまたしてもの失業は仲間の知るところとなった。
気心の知れた仲間。仕事している時は気が晴れる。何年も一緒に働いてきた同僚。何も言ってくれるな、という私の心情を汲んでくれる。私は私のキャラを演じて気丈に振舞っている。
最初のコメントを投稿しよう!