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答える代わりに、俺はにっこりと微笑んでみせた。ホリカワ隊員は、まるで憑き物が落ちたように、サバサバとした口調で言った。「今回のことで良く解ったわ。あまり自分の作品に感情移入したらアカン。今度ばかりは、自分の作品に教えられたわ。」
「さあ、行きましょうか。」そう言うと、俺は空を見上げ、心の中で新しい旅路に出た二体に、頑張れよ、とエールを送った。そして、俺たちはローバーに乗り込み、夕暮れが迫る街を後にしたのだった。
<続く>
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