第一章

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 俺の怒りは、ガンテツとパトロールに出るためにノーマルランダーに乗り込んでからも、まだ収まらなかった。「大体、あんなの、一体いつの時代の話だと思ってやがるんだ…」  そして目的地に着いて機材を一式取り出してもまだ…「今時、怪奇現象の調査に生身で取り組むアホがどこに居るってんだ。最近の調査は、まずこうやってドローンを…」  「ああもう、煩いな!いつまでブツブツ言ってるんだ。」流石に引っ張りすぎてガンテツに怒られてしまった。とは言え…。  「はい、と言う皆さんの要望に答えて作りましたでぇ。」それから数日後、俺たちや他のサポート班は非番の者を除いて、全員が多目的ホールに集められた。中央に立っている白衣を着た、目の大きな小太りの人物は、地球防衛隊の科学部主任にして、イーグルチームの准隊員でもあるホリカワ隊員である。性格の良さは折り紙つきなのだが、怪しげな関西弁で秘密兵器を語る口調が、どうにも悪徳セールスマンにしか見えないのは内緒だ。     
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