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メッセージの間隔が少しずつ長くなる。地元に戻る日数が減る。長期休暇も連続で休むことがなくなる。
充実していて忙しい彼の毎日に、私の入る余地はほとんどなかった。
ちゃんと休みなよ、なんてメッセージを送る。彼の毎日になんの影響も与えない無意味な言葉だと分かっていても。
長期休暇中に数回会っていたのが季節ごとになり、時間自体も短くなった。
一秒でも惜しいのに、口から出るのはくだらない話ばかり。いつの間にか、私は彼に話す内容を見失っていた。
高校の時はどんなことを話していたのだろう。毎日顔をつきあわせていて、いつも隣にいた。
不安とか寂しさなんてなくて、ただただ幸せだった。
幸せだったという感情は、思い出せるのに。
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