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わたしたちはセンターの外を知りません。
物心つく頃には、すでにセンターで暮らしています。
センターにはわたしと同じような子どもがたくさんいて、それぞれに番号が与えられます。
それは、わたしたちへの最初の贈り物だと教えられました。
わたしは「18番」と呼ばれていました。
わたしたちを育ててくれる「先生」は、私たちとは違ってとても背が高く、顔を見るには見上げないといけません。
首が痛むくらい顔をあげてようやく見えた顔には表情がなく、先生はいつも淡々としていて、わたしには先生がその頭の中でどんなことを考えているのか全く分かりません。
毎日、先生は何度も何度も繰り返して言います。
「あなたたちは選ばれてここにいます。
望んではいけません。
求めてはいけません。
全て先生の言う通りしましょう。
来たる日が訪れた時、
あなたたちは、幸せな場所に行くことを許されるでしょう」
先生の顔には表情はなく、単調な声が部屋の中に響くだけです。
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