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(今日は、朝から大変だな…)
季節は俺の好きな秋になった。
秋になってもまだまだ暑い。
今日は専門学校の学園祭である。
慌ただしい職員室の中、安斎行人もその慌ただしく走り回る1人だった。
今は学生からポスターのコピーを頼まれて輪転機の前で印刷が終わるのを待っている。
するとまた男子学生がやって来て、彼にお願い事をする。
「安斎先生ー!マッキーないっすか?マッキーペン!」
「持ってるから、少し待ってろ!」
印刷した紙とマッキーを渡すと、また違う30代の女性の学生が職員室に来た。
「先生ー!ハサミ貸して下さい!」
「あぁー分かった分かった、はい!」
ハサミを渡すと、バタバタと学生は職員室をあとにした。
すると東先生が笑いながら話し出した。
「先生、今日の1日は長いっすよー!」
「ほんと、そうだと思います。」
初めて体験する学園祭。
俺の担当する夜間2年生は焼きそばを作る。
クラスの学生は10代から60代まで幅広い年代がいる。そのせいか若者は年長者に従い、クラス的には平和であった。
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