第2章 波にも磯にもつかぬ恋

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祥悟の表情にも変化が起きている。 眉を顰めて若干嫌そうだったのが、せつなげに蕩けていった。 ん……ん……と小さく喘ぎながら、くねくねと身を捩る仕草が可愛らしい。 指先で尖りきった蕾を摘もうとしたが、滑って上手く掴めない。 「も……っやめ……ろって。なんか、変に、なる……っ」 「それって、気持ちいいって、こと?」 「ん……っぁ……わっかんねって……むずむず、する」 祥悟が切羽詰まった声をあげる。智也は指で弄るのを止めて、祥悟の腰を抱き寄せた。 タオルを巻いて誤魔化してはいるが、智也の息子はもう完全に勃ちあがっている。祥悟の腰を引き寄せると、太ももに硬いものが当たった。 ……これ、祥悟の……だよね? 反応しているのは、どうやら自分のだけじゃないらしい。祥悟は焦って腰を引こうとしているが、智也は気づかないフリをして、ボディソープのボトルに手を伸ばした。ワンプッシュ、手に出して両手で泡立て、祥悟のお尻を両手で包む。 「……っどこ、触ってんだよ」 「え。お尻。……洗うよ?」 尚も腰を引いて逃げようとするのを許さず、小さな丸みを撫で回した。 きゅっとほっぺの凹んだ形のいいお尻は、すべすべしていて触り心地がいい。腰から尾てい骨付近を繰り返し撫でると、気持ちいいのか、祥悟は智也の腕にしがみつくようにして腰を揺らした。 「小さいな、君の尻。この辺、気持ちいいだろ?」 「……ん……ぅん……そこ、触られる、と、ぞくぞくって、なる」 「ここ、君の性感帯だね」 「……っん……女も、ここ、弱いのかよ……?」 「人にもよるけど。彼女はこの辺、気持ちいいって言ってた」 祥悟が顔をあげ、潤んだ目で見上げてくる。 「……惟杏、さんが?」 「うん。あ……。俺が言ったって、彼女には内緒だよ」 「一緒に、……っシャワー、浴びたんだ?」 智也は首を傾げて考えた。 ……どうだったっけ。あの時は無我夢中だったから。一緒には、浴びなかった……かな。
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