第2章 波にも磯にもつかぬ恋

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「ちょっ、待てって、そこ、ダメだってーの。擽ったいって」 「うーん?もうギブアップかい?」 「……っ。誰が、ギブアップ、なんか、するかよ」 ベッドにうつ伏せの祥悟に後ろからのしかかって、智也は肩甲骨の辺りをまた舌で舐めた。細い祥悟のその部分は、きゅっと綺麗に窪んでいて、天使の羽根の跡みたいに見える。 「ここ、いい?感じる?」 「……っん……っんぁ……っ」 背骨から腰にかけて、滑らかな肌につーっと舌を這わせていくと、祥悟はシーツをぎゅっと掴み締めて仰け反った。 明らかに、擽ったいんじゃなくて、感じているみたいだ。 ……どこもかしこも敏感だな。 弱い部分を愛撫で探っていくと、すごく可愛いらしい反応をしてくれる。 しなやかに反り返った白い身体は、ほんのりと桜色に染まっていた。 智也は手を前に伸ばして、祥悟の胸の尖りを指で探った。ぷくっと存在を主張している粒を指先で摘むと、祥悟はあ……っと焦った声をあげて、身を捩る。 「ここ、摘むとどんな感じ?祥」 「んっぁ……や……っ」 「ちゃんと、答えて?どう感じるの?」 摘んだ乳首をぐにぐにしながら、耳の後ろから囁くと、祥悟はいやいやをするように首を振った。 「っあ……っん……っやめ……」 「言わないと、もう止めちゃうよ」 摘んだ蕾をぎゅーっと引っ張りながら、耳朶を甘噛みしてみる。 祥悟はぷるぷるっと震えてシーツを手繰り寄せると 「……っじんじん、するってば。なんか、変な、むずむず、奥の方に……じわーって」 「そう。それって気持ちいいんだよね? 祥、乳首いじられて、女の子みたいに感じてるんだね?」 わざとプライドをつつく言葉で責めたてると、祥悟はうー……っと悔しそうに唸って 「ちげーしっ。そんなんじゃ、ない、っての」 「嘘はダメだよ。どこがどう感じるのか、正直に言ってくれないと、もっと気持ちいいこと、教えてあげられないだろ?」
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