第2章 波にも磯にもつかぬ恋

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祥悟は小首を傾げ、智也の顔をまじまじと見つめて 「おまえって、そういうのマメそうだし。きっとモテるよな」 少し流し目の上目遣いな視線。 祥悟のこういう目に、自分はすごく弱い。さっき官能に蕩けかけた祥悟の目は、いつもより潤んできらきらしている。 智也は微妙に目を逸らして首を竦めた。 「さあ?どうだろ」 智也のはぐらかしに、祥悟は何故かちぇっと舌打ちすると 「なあ? じゃ、もっとすごいテク教えてよ。ちくび……の舐め方とかさ」 年頃の少年らしく、乳首という言葉を少し照れたように言う祥悟が、きゅんきゅんするほど可愛い。 智也は目を逸らしたまま頷くと 「うん。じゃあ、そのまま手は外さずにね。胸、もっと突き出して」 祥悟は素直に手は後ろに組んだまま、胸をぐっと突き出した。 指先をそっと近づけて、ぷつんと慎ましやかな突起に、そっと触れる。 「ここ、優しく撫でて。指の腹で。さわさわって感じだよ。……どう?気持ちいい?」 「んっ……くすぐった……でも……ちょっとむずむず、する」 「下からこうしてみると、どう?」 智也は囁きながら、親指で尖りの下から擦りあげた。 祥悟はもじもじと上半身を揺すり、きゅっと眉を寄せる。 「……んん……それ、気持ち、いいかも……っんぅ」 大人しくなりかけていた淡い桜色の蕾が、指の刺激に徐々に色づいて、ぷくんっと突き出てきた。 ツンと上を向くそれは、すごく可愛いのに艶かしくて、思わず唇でじゅっと吸いつきたい衝動にかられてしまう。 ちらっと祥悟の表情を窺うと、目元をうっすらと染めて、すごく気持ちよさそうだ。 智也はもう一方の尖りにも手を伸ばした。今度は少し強めに指で摘んでみる。 「……っっ」 祥悟の平らな白い胸が波打った。さっきよりぎゅっと眉を寄せ、せつなげに睫毛を震わせている。 智也は、そっと視線を祥悟の下腹に落とす。ウエストにタオルを巻いて隠している祥悟のそこが、既に反応してタオルを押し上げているのが見えた。
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