第2章 波にも磯にもつかぬ恋

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「祥……っ。だめ。それ以上、いたずら、すると……」 智也に股間から手を引き剥がされて、祥悟は不服そうな顔で智也の顔を睨みあげ 「おまえさ、ズルすぎ。俺が感じてんの見て、すっげー楽しそうだったろ?俺だっておまえのそーゆー顔見たいし?」 「だめ。君、女の子、感じさせたいから、教えてって言ったでしょ? これじゃ、完全に脱線してるよね?」 祥悟は腑に落ちない様子で首を傾げ 「んー。じゃあさ、これはオマケ。なんてーの?えっと、課外レッスン?」 ……こらぁ。何言ってるの、この子。 「そんな、余計なオプション、つけなくていいから」 正直、泣きたくなってきた。食い下がる祥悟の無邪気さにも、自分が陥っている予想外の苦境にも。 「俺、男のこれなら気持ちよくする自信あるし?自分にもついてるからさぁ」 そう言ってご機嫌に笑う祥悟に、智也はだんだん腹がたってきた。 ……人の気も、知らないで。 「そんなに言うなら、気持ちよくしてくれる?俺のここ」 半ばヤケクソになって、祥悟の手をぐいっと引っ張り、自分のそこに押し当てると 「イかせてみて?君の、テクで」 「…………」 急に雰囲気をガラッと変えて、悪い顔してみせると、祥悟はちょっときょとんとした顔になった。 自分の手を押し付けられた智也の股間と、智也の顔を交互に見て 「おまえ、なんかすげーエロい顔してる」 ぼそっと呟くと、何故か嬉しそうな顔になり 「いいよ。じゃあさ、俺のテクでイかせてやるし」 「っ」 祥悟は自分以上に悪い顔をして、唇の端をきゅーっと釣り上げると、股間に押し当てられた手で、ぎゅっと握ってくる。 第2章ー終ー 次は、第3章.甘美な墓穴のその先に です。
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