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結納が厳かに済み、サユリ君が「終わったね。今夜はそろそろ。」と言うと、「挙式が済んでからにしましょうね。」と主導権はミーちゃんにあり、田舎から猫の身内御一行様がやってきた。数日後に厳かに近所の教会で身内だけの結婚式だったが、新郎サーベルキャットと新婦普通の猫とは珍しく、御近所さん達やら、SNSやらで遠くからも人やら動物が駆けつけてきて、報道陣までやって来ていた。フラッシュを浴びて、サユリ君は「僕たち芸能人みたいだね。」と言うと純白のウエディングドレスに身を包んだミーちゃんは、夢見心地でいた。マダムは「ザマス、ザマス。」を連発していた。コジンマリの地味婚の筈がテレビのワイドショーにまで出演となり、マスコミに騒がれてしまった。ミーチャン身内も「ブッタマゲタあー。」を連発していた。教会から花嫁、花婿が出て来てライスシャワーやらブーケ投げにはみんな興奮気味だったが、ミーチャン弟君のマサルがナイスキャッチしてしまい、姉妹たちがガッカリしたが、姉のミサエに渡すとニコニコ顔になり、次は私よとガッツポーズを取った。披露宴会場はホテル内の個室で、ミーちゃんもマダムもカクテルドレスに着替えて、マダムの夫は婿養子で、ザマスの陰になっていたが、超イケメンで、逆玉と社員にも世間にも言われていたが、なかなかできた人で常に控えめに振舞い、そうでなくても顔が目立ってしまうものだから、マダムの三歩後ろに居た。噂を嗅ぎつけてきて、ホテルロビーにはマスコミも殺到してしまい、DJポリスまで出現していた。マダムはまた「ザマス、ザマス。」とミーチャン身内は「ブッタマゲタ、ブッタマゲタ。」を連呼していたので、DJポリスも「ブッタマゲタザマス。」と叫んでいた。観衆も大笑いで、午後のワイドショーの中継まで入り、混乱のうちに終了し、羽田空港からプライベートジェット機で二人はハネムーンへが、家族全員搭乗することになり、機内で二次会パーティーとなった。ミサエはもう、機長のヨシキにウィンクしていた。
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