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課長に頼まれた資料の事を雅也に話すと
雅也は
「了解。俺がお前の同居人の親友として
両親を迎えに行ってやるから
安心しろ」
と、頼もしい事を言ってくれた。
それがいいのか悪いのか
わからなかったが
東京におびえる両親を長い時間待たせられない。
「ごめん、雅也。頼むよ」
全てを雅也に託して
俺は地下の倉庫へ向かった。
今は、とにかく早く仕事を終わらせる事に専念しよう。
当然、地下倉庫は暗くてじめじめしているし
ひどく蒸し暑かった。
資料に書いてある品物を揃えていると
突然、電気が消えた。
ひいいい!
驚いて思わずしゃがみこんだ。
うわ、最悪。
蛍光灯は入ってきたときに既にチカチカしていた。
けど、俺がいる間位は
持つだろうと
安易に考えていた。
のろのろと立ち上がって真っ暗な倉庫を手探りで
棚を触りながら
入り口のドアの方向へ歩いた。
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