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「え、あ、一緒にって、あたし、友だちを待って――」
「祐真、おまえ何云ってんだ? こいつ連れてってどうすんだよ」
「意味づける必要ないんだろ。それを証明してくれるんなら付き合ってやっていい」
実那都の拒絶は完全に無視だ。
航に対する祐真の表情は挑むようで、訳のわからない睨み合いが始まった。
正確にいえば、航が一方的に睨めつけている。
そこへ、廊下から足音が近づいてきたかと思うと。
「実那っ……都?」
実那都の名は、途中で痞え、間抜けな様で云い遂げられる。腕を取られたまま廊下を見やると、岡田真弓の呆気にとられた顔に合った。
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