少年時代

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少年時代

小さい頃は、毎日が輝いていた。 思い返すと全てが希望と思えて仕方がない。 悩みはあったし、苦しいこともあった、 しかし、そこには友がいた。 これから襲いかかる苦難を平等に味わっていく友が。 同じ団地に住む、二つ上の大ちゃん、そして二つ下の星也。 俺たちは毎日の様に、学校が終わると集まり、遊んでいた。 特に大ちゃんとは物心が付く前からいつも一緒だった。面倒見がよく、頭もいい。 星也が引っ越しして来たときにも、 すぐに仲良くなったんだ、俺は人見知りだったから、大ちゃんがいなかったら、星也とは遊んでなかったと思うよ。 毎日が楽しかった、俺には友がいて、これから希望に満ちた人生が待っている、そう思っていたんだ。 でも、終わりは突然やって来るものだよね。 ある事件が起こったんだ、今思えば些細な事なのに、僕らはあの事件以来遊ぶ事をやめてしまったんだ。 その事件は俺が小学校四年生の時に起こったんだ。 いつも通りに学校が終わり、僕らは公園で遊んでいた。帰る時間が迫った時に、星也が言ったんだ。 『今日、銭湯行こうよ』     
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