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規則的な電子音がかすかに聞こえる。
重いまぶたをようやく開くと、黄味がかったカーテンがベッド1つ分を囲むカーテンレールから釣り下がっているのが見える。
あぁ、ここ、病院かな…
声は聞こえず、人の気配も感じられない。
何とか左手で頭上をまさぐり、ナースコールのボタンを探し出す。
パタパタと近づく足音。カーテンが開くと同時に、看護師が声を掛けてきた。
「立川さーん。お加減はどうですかー?」
答えたいが、何かがのどにへばりついたように、声が出ない。看護師の顔ががくん、がくん、と回って見える。何とかうなづくと、看護師の後から医者が顔をのぞかせた。
「ん、めまいを起こしているね。」
医者が目を覗き込みながら簡単な診察をして、病室を出ていく。やがて看護師が、めまい止めが入っているという点滴を持ってきた。処置してもらっているところを眺めているうちに、頭の奥がずんと重くなって、僕は再び目を閉じた。
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