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芳樹さんが僕の首筋に顔を寄せた。何だか頸動脈をかみ切られそうで、すっと血が下がる。 「力弥君、怖い?」 でも、その声はいつもみたいに低くて、やさしくて、僕の喉の奥が一気に熱くなるくらい、甘かった。 胸までぎゅっと痛くなって、頭を横に振るのがせいいっぱい。 その時、僕は心に決めた。芳樹さんが今欲しているものを、差し出そうと。
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