魔王と愉快な仲間達

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 厭な予感を覚えて、俺は顔を引き攣らせた。  香織は顔を上げ、大トカゲを睨みつけると、両手を振りかざして叫んだ。 「ご主人様を、いじめないで!!」  地面が揺れる。  俺は例の如くグレイに庇われてその場から避難した。  そしてーー。 「・・・・・・やっちまったなー」  数分後。俺は諦めの表情を浮かべて呟いていた。  視線の先には、前衛的過ぎるオブジェ。  大トカゲを串刺しにした巨大な樹が堂々とそびえ立っている。 「あーあ、香織ちゃんってばー。本気だしちゃ駄目って、ご主人様に言われてたのにー」 「うむ。我も手加減し過ぎて不満だぞ。せっかく主人に活躍を見てもらういい機会だったというのに」 「ご、ごめんなさい・・・・・・」  キティやミノンから責められて、香織は縮こまっている。  グレイはというと。 「・・・・・・香織」 「はっ、はい!」 「帰ったら、説教です」 「・・・・・・はい」  冷たい笑みを浮かべ、そう宣言した。  どうも、俺を巻き込みそうだったのがいけなかったらしく、静かに切れていた。  まあ、なんとか無事だったんだし・・・・・・と、思うのは甘いかな?
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