覚醒せし天才たる私の記録

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 今、この才を自覚するに至った私が成し遂げないのであれば、誰がこの偉業を成し遂げ得るのであろうか。今、この時を持って私が試みないのであれば、世の誰がこの偉業を本気で成し遂げようとするのであろうか。  そう、考えた私は雨を待った。  勿論、簡単な雨ではない。豪雨をだ。  折しも季節は梅雨を迎えている。  ちょうど良いでは無いか、まさに天の采配と言えよう。  私はチャレンジに相応しい雨の日を待ち望んでいたのだ。  今日の朝、しとしとと降り注ぐ雨は、昼過ぎからザアザアと強い雨へと変わっていった。そして間もなく日が暮れる時間だと言うのに、まだ雨は強く振り続けている。  そう。  ()()()()()()()()()()()()()()()()。  勿論、今もスマホ片手に余裕で避け続けていたのだ。  この豪雨の中を。  これをご覧になられている諸君にも、今となっては私の偉大さが分かって頂けると思う。十分伝わっているだろう。最早疑う余地などは無いのではないか。と。  しかし、謝らせて頂きたい。  実は一時間くらい前から異常が発生しているのだ。  長時間に渡るチャレンジの結果なのか。  私の才能も限界を迎えたのか。     
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