2/56
128人が本棚に入れています
本棚に追加
/61ページ
赤澤萌子、20歳。 この度就職します。 就職活動に出遅れて打ちのめされていた処、永い事音信不通だった母の弟が連絡をくれ、仕事を紹介してくれたのです。 彼と会うのは初めてなので信用しても良いのか戸惑いましたが、私の母に良く似た目元と柔らかに笑う口元に胸の中がほっこりとします。 母より5歳程年下の筈ですが、もっと若く見えます。 母は弟が帰ってきたのが嬉しくて、とても機嫌がよく、朗らかに笑っています。 『萌子ちゃんが嫌じゃなければ、俺の仕事を手伝ってもらいたいんだけど。』 『治郎の仕事って何?』 『冒険者ギルドの運営。』 『うん?ゲーム会社でも作ったの?』 『まあ、そんな感じ。』 母達姉弟の会話がおかしいと思うのは私だけなんでしょうか?
/61ページ

最初のコメントを投稿しよう!